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長生きのリスクにそなえる  

日本人の平均寿命が過去最高に

 

平均寿命と健康寿命

8月31日厚生労働省が発表した簡易生命表によると、2019年の日本人の平均寿命が、女性が87.45歳、男性が81.41歳となり、過去最高を更新しました。

平均寿命とは2019年に生まれた赤ちゃんは、およそどのくらい生きるかということです。女性の過半数が90歳まで生きる時代になったのです。

 

健康寿命とは、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」のことです。「日常生活の制限」とは介護や病気などを指し、日常生活を制限されることなく、自立して元気に生活を送ることのできる期間のことをいいます。

 

健康寿命は平成28(2016)年時点で女性が74.79年、男性が72.14年となっており平均寿命と共にそれぞれ延びています。

 

平均寿命と健康寿命の差が、

支援や介護が必要な期間、(=日常生活に支障のある期間の平均)

男性8.84年、女性12.35年(2016年時点)と言われています。

 


ところが、健康寿命の基となる国民生活基礎調査の健康調査では、「健康上の

問題で日常生活に影響がありますか」とだけ聞いています。健康寿命を算出する情報が自己申告方式であるので、個人が感じている健康状態の違いによって回答にばらつきがあると予想され、現行の健康寿命はある程度主観に基づくと考えられます。

 

そこで、健康寿命のあり方に関する有識者研究会の報告書で補完的な指標として、平均自立期間(=客観的指標の要介護2以上とならない期間)で線引きをしたものが

「健康寿命の補完的指標」と表しました。(下の図)

現行の健康寿命の算出方法に比べると客観性が高いとされています。

長生きをするということは、老後生活も長く続くということ

 

ATMが使えなく使えなく時がくる

昨日より今日は1日分誰でも歳をとる。年を取ると足腰が弱り記憶力も衰える。すると今まで当たり前のようにできていた銀行に行くことや、ATMで預金をひきだすこともできなくなる、というタイミングがやってっくるのです。

 

財産を誰に管理してもらうのか決める

金銭管理が難しくなることを想定して、自分の資産管理を第三者に託す準備をしましょう。自分の望む生活のあり方を示すとともに、その生活費用の捻出方法まで整理しておくとスマートです。

いざとなったら「誰に任せるか」をはっきりさせておきましょう。

 

これが待ったなし(上図参照)の状態になる前の「健康」なうちに準備しておくことが大切です。 

 

 

ファイナンシャルプランナー  坂本典子